23日(木)、京都も暑いくらいの晴天でした。老舗の2階から見る坪庭の木々の若葉と青空がまぶしい!時間に追われないアート鑑賞と日常よりもちょっぴり贅沢なランチを楽しもうという企画「アート月ごよみ」の初回は、アートもごちそうも京都の底力を見る思い。うーおいしい…と思わずため息が出た鰻鍋の絶妙な出汁の味。九条ネギもなんてやわらかいんでしょう。お餅とたっぷり野菜、丁寧に骨抜きされた鰻が入った鰻雑炊。好みで山椒を加えながら・・。雑炊に何でこんな値段が!と誰もがきっと思うプライスですが、それでも来てよかった、と最後に思わせるのだから。これは学ぶべき何かがあるとしか思えませんでした。当たり前のごとくしっかりと「奉仕料」も加算されてた。スゴすぎるわ。さて会場をホテルの一室に変えて京都国立博物館で開催中の「桃山時代の狩野派~永徳の後継者たち」を見る前に知っておきたいポイントを佐々木正子先生に解説していただくレクチャーを行いました。美術史に隆盛と転換があるとするならば、この展覧会は狩野派の「転換期」にスポットを当てた珍しい、ある意味冒険的な企画だという説明が冒頭にあり、時代と為政者に翻弄され、過労で早死にするリーダーが続出する中、命がけで流派を繋いだ人と作品が紹介されました。その後で実際に鑑賞しましたが、きっと知らずに観たら見落とした魅力をいくつか発見。愉しさが深まりました。次回は東京で、あのユトリロとユトリロのお母さんヴァラドンの作品を鑑賞します。事前レクチャー講師は美術ジャーナリストの藤原えりみ先生です。ぜひ皆さま、ご一緒に。案内