新シリーズでは、日本各地にわずかに残る「人びとの歴史」を探します。日本史への民俗学的なアプローチ。

第1講「山間部に残る宗教伝統~いざなぎ流を手掛かりに」を7月27日(土)に開講しました。いざなぎ流は…お祭りというよりも、神様との対話といった形のとてもマイナーな伝承ではありますが、何か古い古い意識を呼び起こさせてくれるような不思議な祈りの姿です。講師はこのいざなぎ流研究を40年以上、ライフワークとして続けておられる国際日本文化研究センター所長の小松和彦先生。「祭文」と言われる謎に満ちた物語やふしぎな紙の御幣など1回の講座ではとても足りない興味深い内容でした。「伝承は、何かに書かれた記録だけでなく、やはり実際に行われる祭儀とともに残らなくては…」という先生の言葉が印象的でした。この日の講義時間はちょうど台風が通過中。悪天候の中にもかかわらずお越しいただいただいた受講者の皆さま、本当にありがとうございました!

第2講は、「今様歌の夢のあと」。美濃・青墓宿にあった歌謡の伝承をご紹介します。→内容と日程